銀行だけでなく消費者金融でもみかける機会が多い、おまとめローン。複数ある借入先を一本化できるので、それまで個々に対応してた返済がひとつで済むのが特徴です。
ここでは、気になるおまとめローンの仕組みをおさらいするとともに、審査通過でおさえておきたいポイントについて説明していきますね。
おまとめローンとは字のごとく、複数ある借入をひとつにまとめるローンのことを言います。2社ならまだ管理はしやすいですが、3社4社もあると大変。それぞれ違う日に返済しなければならなかったり、借金の合計残高も把握しにくくなりますよね。
しかし、複数の借入をひとつにまとめることができたら、返済日は月に一度だけ。残高も一目瞭然ですし、なによりまとめることで金利を下げることができます。
もし、複数の借入合計が100万円を超えるなら、確実に金利は下がります。なぜなら、利息制限法により、10〜100万円の利息は年18%まで、100万円以上の場合は年15%までと定められているからです。
おまとめローンは、「顧客に一方的に有利な借り換え・段階的に債務を減らす借り換え」のため、総量規制の例外と認められています。ですので、すでに年収の1/3の借入を行っていても、銀行だけでなく、消費者金融のおまとめローンも利用することができますよ。
ブラックリストと称されることが多い信用情報には、個人の借入情報が逐一記録され、長期間掲載されます。もし、複数の借入があるなら、その数だけ信用度は下がります。
今は問題がなくても、のちのち自動車やマイホームを購入する際に、影響する可能性があります。そうならないためには、おまとめローンが有効。同じ借金でも、1つあるのと複数では信用度が大幅に違います。
このように、おまとめローンは複数の借入がある人にとって、救いの手ともいえる存在です。しかし、利用する人によっては、デメリット面が大きく影響することもあるので注意しましょう。
「都合のいいように借入をまとめてくれる=おまとめローン」だと安易に申込みを行うのは、軽率すぎます。人によって合う合わないがあるので、申込みを行うその前に注意点もしっかり把握しておきましょう。
ポイントをおさえることで、ムダな審査落ちをすることなく、おまとめローンを利用することができますよ。一度審査に落ちてしまうと、その後の審査はもっと厳しいものになってしまうので、申込みは慎重に。
おまとめローンの審査は、普通の審査より厳しめに行われます。というのも、申込者はすでに複数の借入がある人に絞られるからです。
一般的に5社以上の借入があると、審査通過は難しいと言われています。審査通過するには借入先は3社までに留めましょう。もし、3社以上の借入を持つ人が、おまとめローンを利用するのであれば、申込みより先にやらねばならないのは、借入先を減らすことです。
また、過去に金融事故を行っている場合も審査通過は厳しいです。大人しく返済を続けながら、信用情報から記録がなくなるのを待つしかありません。
おまとめローンに借り換えを行うと、それまで複数あった返済日がひとつになること、月々の返済額が減ることで、借金が減った錯覚に陥る人が多いです。ひどいと新たな借金に手を染めてしまう人もいるほど。あくまで管理がラクになっただけであり、借金額が減るわけではありません。
月々の返済額を低めに設定してしまうと、その分完済日が遠のくだけでなく、その間の金利を払う必要があります。目先のことしか考えられない人にはおまとめローンは向きません。返済プランをしっかり計画できる人向きのローンといえるでしょう。
もし、完済が難しく一時しのぎ的な考えを持って、おまとめローンを考えているのなら、借金問題を根本から解決する債務整理が適切です。
ローンを選ぶとき、金利の安さをチェックするのは当たり前ですが、もうひとつ押さえておきたいポイントがあります。それは返済方式。おまとめローンを取り扱う金融機関のほとんどが、リボルビング方式(また定額返済方式ともいう)による返済を取り入れています。
リボルビング方式とは、限度額までなら何度でも自由に借入することが可能で、毎月一定金額を返済していくものです。しかし、このリボルビング方式にもいくつか種類があり、注意しておかないといつまでたっても完済できない・・・という事態を招くことも。
着目したいのはリボルビング方式の頭につく単語です。おおまかに「元金」「元利」「残高スライド」の3タイプ分けられますが、違いはわかりますか?
元金タイプは利息が別途なので、借入残高・利息が明確です。元利タイプは利息がわかりにくく、借金の減るスピードが遅め。残高スライドは、残高によって返済額が変わるので、完済が長引く傾向にあります。
同じ金額の借入でも返済方式によって、完済までの道のりが変化するので、おまとめローンを選ぶ際には返済方式のチェックも外せません。
また、なるべくなら繰上げ返済可能なおまとめローンを選びましょう。ボーナスなど余裕のあるときにまとまった金額を返済でき、完済を早められます。
以上の注意点から、おすすめできるおまとめローンをいくつか紹介していきますね。
プロミスの「貸金業法に基づくおまとめローン」は、300万円までの融資で、金利は年6.3〜17.8%と消費者金融のなかでは低め。元利定額返済方式を採用しており、返済期間は最長10年、返済回数は120回まで可能です。
アイフルの「おまとめMAX」はアイフルを利用中、または過去に利用したことがある人を対象にしたおまとめローンです。金利は年3.0〜17.5%と特別低くはありませんが、最高800万円まで借入可能。返済方式は元利定額返済方式。電話でも申込みできるので、忙しい人でも安心して借換えすることが可能です。
東京スター銀行の「スターワンバンクローン」は、今は数少ない元金同額返済方式を取り入れているので、いちはやく完済を目指す人におすすめ。年5.8〜14.8%の金利ですが、最大1000万円まで借入可能で、WEB完結もOK。
金利で選ぶなら住信SBIネット銀行の「ミスターカードローン」。金利は年1.99〜7.99%と低さはダントツ。最大限度額1000万円、他社からの借換えにも対応しています。300万円までは収入証明不要で、利用明細などの郵送もなく、即日融資も可能。返済方式は残高スライドリボルビング方式ですが、繰り上げ返済もできます。