どんな事情にせよ、住み慣れたマンションが「売れない」というのは精神的にも金銭的にもショックが大きいですよね。でも、どんなことにも必ず原因があります。
これを読んでいる人のなかには売却は検討中の段階で、いざ売り出した時に「売れなかったらはどうしたらいいのか」を模索している慎重な売主さんも多くいることでしょう。
そんな時にこそ、このページの出番!しっかり熟読しておけば、万が一マンションが売れない事態に陥っても、慌てたり落ち込むことなく解決へと導くことが出来るはず。
では、マンションが売れない場合の解決策について確認していきましょう。
実はあるんです。果たして、今抱えている物件はどちらに該当するでしょうか?ある程度は想像がつくかと思いますが、改めて確認していきましょう。
売れやすいマンションというのは、簡単にいってしまえば無難なマンションのことを指します。
どの家族層にも受け入れられるごく一般的な間取りで、大手の住宅メーカーが建てているなら信頼も持てます。築年数も浅く、内装だけでなく外観もそれなりにキレイで、日当たりもよければ最高です。
できればマンションの駐車場もしっかり完備されているのが理想的。駐車場がないと、新たに探さなくてはいけないので手間がかかります。それも車庫タイプなら、セキュリティ面でも安心ですね。
もちろんマンションだけでなく周囲の環境も大事。交通機関が充実していたり、スーパーや病院が近くにあるのも、なお良し。買い手が若い家族なら、小学校や公園が近くにあるのもポイントが高いです。
そして、なんといっても重要なのは販売価格。いくら条件が良くても手が出せない値段が付いていれば、買い手は遠のいてしまいます。相場よりちょっと安めの販売価格が理想です。
売主としてはなるべく高く売りたいでしょうが、あえて「中古物件」を探す買い手にとって、お手頃価格であることは大事。価格が売れる・売れないを左右するといっても過言ではありません。
まとめてみると・・・
以上が「売れやすいマンション」の特徴となります。
もし上記の項目を満たしていないのなら、あなたのマンションは「売れにくいマンション」の可能性が高いかもしれません。
すでに売却活動を始めていて、現に売れていない。しかも、上記にあまり当てはまらず「売れにくいマンション」かもしれない・・・なんて疑惑を持っているアナタ。
疑惑は、たった3つをチェックすることでハッキリします。その3つとは、マンション・不動産会社・価格です。
3つのうちどれかひとつでも当てはまっていると、売れにくくなってしまします。では、順を追って説明していきます。検討段階でこれから売却を予定している人も、ぜひ参考にしてください。
売却成功の要となるマンションそのものに欠点があると、売れにくくなります。
まずは築年数です。分譲マンションの資産価値は、新築時をゼロとすると5年後には2割減、10年後には3割減、15年後にはなんと5割減! 5000万円で購入したとしても、15年経てば2500万円の資産価値しかない計算となります。
しかも、新築時とは周囲の環境も変化しているのは当たり前。新築時にまわりにマンションがなければ人気は高いままでしょうが、年数経過とともに周囲にもマンションが立ち並べば価値は下がる傾向に・・・。
マンションの耐久年数は一般的に30〜50年と言われていますが、すでに15年以上経過したマンションは売れづらい傾向にあります。
マンションが売れにくくなる原因はこの築年数だけではありません。マンションは戸建てと違い、管理費・修繕積立金を毎月支払う必要があります。やはり毎月支払うものですから、マンション自体が買い手好みであっても、この管理費・修繕積立金が高いと購入を先送りする可能性があります。
マンションの築年数に比例して増額するため、築年数が長いほど、高くなる傾向にあります。新築ならいざ知らず、ランニングコストの高い中古物件を好んで購入する買い手は、そうそう現れるものではありません。
意外なことに、100世帯を超えるような大規模マンションも典型的な一例。
なぜかというと、世帯数が多いだけに売り出しが重複している可能性が高いのです。1〜2軒なら問題はありませんが、5軒を超えていると買い手側も「住むには問題があるのでは?」とあらぬ疑惑をもたれてしまうこともあります。
さらに、売り出しが重複していると、同じ間取りであっても低階層の部屋は、日当たりや景観の点からどうしても不利になってしまい、値下げをして差を出さないと売れ残る可能性が高くなります。
分譲マンションは、購入者の好みで間取りを変えられるのが特徴。そのため、万人受けしないような独創的な間取り(風水に特化して生活誘導がなってない、間仕切りが一切ないなど)だと、買い手がつかない可能性があります。逆にいえば、好みの近い買い手なら即決で購入してくれる可能性もあるということ。
宣伝を行ってくれる不動産会社が積極的じゃないと、売却に至らないケースもあります。
不動産売却には、専属専任媒介契約・専任媒介契約・一般媒介契約と3種類の契約のいずれかで、不動産会社と締結することになります。
「専属専任>専任>一般」の順で宣伝活動が積極的。しかし、同時に束縛も強くなります。前者2つはレインズ(不動産業界のネットワーク)の登録義務がありますが、後者にはないので登録をお願いするのもいいでしょう。もし、近いうちに契約の更新を行う予定であれば、契約方法を再考してみるのも手ですよ。
媒介契約について詳しく知りたい場合は「不動産売却における媒介契約の種類とそれぞれのメリット・デメリット」の記事を参考にしてください。
もし、誠実さに欠けた不動産会社に依頼してしまうと、不動産会社としての利益を優先して囲い込みや売り止めにされたり、別の物件を優位に見せるための当て馬にされる可能性もあります。
不動産会社の担当者の人柄もよく観察しておくことをおすすめします。良い不動産会社というのは、メリットだけでなくデメリットもきちんと説明してくれて、売却するための努力を惜しみませんよ。
マンションが売れなくなる原因のほとんどがコレといっても過言ではありません。
売主としては「なるべく早く、なるべく高く売りたい」と思うのは当然。しかし、買い手の気持ちになってみるとどうでしょう。買い手は「なるべく早く、なるべく安く買いたい」のです。両者の気持ちは正反対です。
買い手にはほかの物件を選ぶ選択肢がありますが、売主にはありません。販売価格を魅力的にして買い手の購買意欲をギュッと掴む以外ありません。つまり、お得感を感じさせること。
売主は物件を購入した時の記憶が残っているため、どうしても過大評価してしまいがち。しかし、過大評価をしても売れなければ意味がありません。
まずは一般的な相場を理解して、それに見合う価格をつけるようにしましょう。販売期間が長くなれば、値下げも検討していかねばなりません。
「値引きはしません」という強気な態度も、買い手のマイナス評価に繋がってしまうので気をつけて。内覧の際は、買い手に対して好印象を与えることも大切です。
いかがでしたか?
「売れやすいマンション」の特徴を掴むことで、客観的に今抱える物件が「売れやすいマンション」なのか「売れにくいマンション」なのかをしっかり把握できたのではないでしょうか。
もし「売れやすいマンション」に該当しているのであれば、焦る必要はありません。少し強気な販売価格でも大丈夫でしょう。
しかし「売れにくいマンション」に該当している場合は、少し急ぐ必要があります。「売れるときに売ってしまう」ことが先決。
紹介したように、マンション・不動産・販売価格に問題がないかを確認し、考慮しなおすことで「売れやすいマンション」へと生まれ変わることができます。
どこに問題が起きているかは、買い手の動向からも掴むことができます。ぜひこちらも参考にしてみてください。
少しでも不安があるようなら、一括査定サイトを利用して価格帯を調べてみるのもいいでしょう。一括サイトにいる不動産会社は優良店ばかりなので「不動産会社に問題あり」を払拭することもできます。